ますぱら

代数とか、パズルとか、素数大富豪とか

やたらすごい素数と合成数in札幌


2
3
5
7
11
13
17
19
23
29
31
41
47
59
61
67
71
73
83
89
97
101
103
107
109
127
139
151
211
227
229
311
421
443
449
487
499
523
541
569
587
613
641
643
691
743
751
811
821
823
853
863
887
911
967
977
983
1009
1013
1021
1069
1087
1103
1117
1213
1231
1487
1489
2213
2221
2339
3109
4111
4513
4567
5101
5659
6101
6421
6427
6581
7129
8123
8513
8627
8861
8863
9013
9103
9127
9439
9511
9973
10007
10103
10459
12101
12109
12112
12113
12119
12613
12911
13109
13121
21011
21013
21211
24611
25253
29723
41011
41113
41213
46237
47653
61211
61463
65111
66107
69593
71011
81013
81019
81041
81043
84211
86117
86131
88817
95111
105863
108107
109841
109843
111211
121013
121157
131011
131111
131213
131311
291113
412127
451013
461011
551489
612109
612611
662443
668611
681011
1010419
1031593
1210873
1211593
1212121
1212851
1213241
1249111
1381297
2102383
2136139
3111013
4101313
4510711
5101211
5121211
5131211
6661111
7111213
8121011
8121013
8810101
8871113
9121213
9131011
11524831
12131113
12581089
12661213
13111013
13111211
13410829
35121211
55836971
77161213
81217121
84711223
85451071
93174881
111664811
121212127
862410121
1213121311
3512121211
4510131013
8897101013
9101112131
9876543211

6=2*3
8=2*2*2
9=3^2
10=2*5
12=2*2*3
14=2*7
25=5^2
51=3^17
64=2^6
84=2^2*3*7
86=2*43
91=7*13
106=2*53
123=3*41
124=2*2*31
125=5^3
169=13^2
171=3^2*19
511=7*73
711=3*3*79
729=3^6
910=2*5*7*13
913=11*83
1010=2*5*101
1024=2^10
1110=2*3*5*37
1211=7*173
1310=2*5*131
1312=2^5*41
1313=13*101
1369=37^2
1849=43^2
2209=47^2
78125=5^6*5
121300=2*2*5*5*1213

 


これは何の変哲もない只の200種類の素数と35種類の合成数に見えたかもしれない。

本当にそうだろうか?

 

 

なんと、これらはすべて、先日の「素数大富豪in札幌」で実際に出された数なのである。

 

 

 

 


こんにちは。みうらです。

今日書いているのは、素数大富豪アドベントカレンダー2017の16日目の記事です。

adventar.org

インテジャーズのアドベントカレンダー

adventar.org

に参加できなかった(話題と時間がなかった)ためちょっとだけパロディをしています*1

 

 


さて、私は今週の水曜日(12/13=素数大富豪の日)に素数大富豪in札幌に初めて参加してきました。冒頭の200種類の素数および35種類の合成数は他の方にも協力いただいて記録したものです*2。T、J、Q、Kの表記は数に直したので何枚出しか分からないものもありますがご了承ください。

まずは素数のほうから観察していきましょう。


・出されなかった100以下の素数は4種類

 

37
43
53
79
は、記録されませんでした。37と79はそれぞれ上位互換の73、97があるため自然ですが、43と53は意外でした。
しかしこれはどちらも3のつく素数で、3は人名の語呂合わせでよく使うので納得です。特に53はコックさん(593)や婿さん(653)関連の素数で必要な5と3からなるため出されなかったのでしょう。


・3桁、4桁、5桁がほぼ同数

 

桁数ごとに分類すると
一桁:4種類
二桁:17種類
三桁:36種類
四桁:36種類
五桁:38種類
六桁:21種類
七桁:25種類
八桁:14種類
九桁:3種類
十桁:6種類
となっています。二、三桁の素数に比べ四、五桁は使われるものの割合は少ないですが、桁数を決めたときの素数の個数は大きな桁になるほど増えていきます(素数の減少スピードは対数オーダーであり指数オーダーほどではない)ので母数が大きく、三から五桁はちょうどそのバランスが取れているみたいです。


・最高桁が3のものが極端に少ない

 

やはり、偶数消費型の割合が高いですね。7や9から始まるものは(数を大きくできるため)しばしば出されますが、3からのものははたったの7種類です。人名素数の影響もあるでしょう。
なお、最高桁が1のものはほとんどが絵札から始まるものです。

 


合成数のほうも見てみましょう。


・難度の高い出し方が多い

 

指数表記をうまく利用した合成数出しがとても多かったです。また絵札を含む合成数は一部を除き出しにくいものばかりですが、素因数が手札に揃ったチャンスを見逃さずに出しているようですね。すごいですね。


・2は便利

 

2のべき乗や2*5を含む合成数、そして素数の2乗(1369=37^2など)で2が使われています。奇数の2乗は十の位が必ず偶数なので(証明は読者への宿題とする)、これらはすべて偶数を2枚以上消費できる出し方です。

 


今見てきたように、素数合成数ともに使われる数に傾向はあります。これらをもっと研究すると戦略も見えてくるかもしれません。
しかし、たったの7時間でこれだけの数が登場しているのはそれだけでも驚きですし、定石の作戦や定番の素数にとらわれない自由な発想で素数大富豪を楽しんでいることに感激しました。素数の前では人はみな平等、という言葉を思い出しました*3

 


いやあ、素数っていいですね。眺めていると本当に落ち着きます。
合成数も、美しい素因数分解を見ていると心が癒されます。
というか冒頭で一気に書き並べたのは自分で鑑賞するためだったりもします。
人に元気を与えたり楽しませたりする、本当に「やたらすごい」素数合成数です。


実は私は今週の初め、大事な試験で失敗してかなり落ち込んでいたのですが、たくさんの素数合成数、そして素数大富豪愛好家の方々に元気をもらいました。それだけで、はるばる東京から参加して良かったと思えます。二世さん、参加者のみなさん、ありがとうございました。

 


それでは今日はこの辺で。
明日はキグロさんの記事です!

*1:

integers.hatenablog.com

*2:記録できていた素数は196種類で、そこに私が記憶をたどって4種類付け加えました。11桁以上の素数など、他にも記録漏れがあるように思います。

*3:昨年のアドベントカレンダーでの二世さんの言葉です。