ますぱら

代数とか、パズルとか、素数大富豪とか

電卓で遊ぼう! ~途中で止まるカウントダウン~

みなさんこんばんは。今日は8月31日です。


明日から2学期が始まる小中学生などは、今ごろ宿題に追われているかもしれません。
しかし私にも実は、今日までにやろうと思っていたことがありました。それはまさに、このブログの更新です。

8月31日。「毎月1記事」にギリギリ間に合った今回のテーマは、次の動画の解説です。


twitter.com


電卓に表示されている数がイコールキーを押すたびに小さくなっていきますが、3になったところで動かなくなります。これのタネ明かしです。



さて、電卓といえば、最近キグロさんがニコニコ動画に「電卓の使い方講座」を投稿しています。


www.nicovideo.jp

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実は、このPart2で紹介されている「ラウンド・小数点セレクター」と「定数計算」を使うと、3で止まるカウントダウンが実現できるのです。



事前準備①:ラウンドセレクターを四捨五入、小数点セレクターを「0」にする

これにより、計算結果の小数第一位を四捨五入して整数にする設定ができたことになります。
例えば、

\begin{eqnarray*}
8.6+9.7=&→&18.3&→&「18」\\
3÷5=&→&0.6&→&「1」\\
1.5×1.5=&→&2.25&→&「2」\\
\end{eqnarray*}

と表示されます。


事前準備②:定数計算で0.87倍を繰り返せるようにする

「0.87××」と押すと、イコールを押すたびに、表示されている数の0.87倍の計算をしてくれます。①と組み合わせると、

\begin{eqnarray*}
0.87××22=&→&19.14&→&「19」\\
 17=&→&14.79&→&「15」\\
 31=&→&26.97&→&「27」\\
\end{eqnarray*}

のようになります。



あとは、11と入力して、イコールを押していくだけです。

\begin{eqnarray*}
 11=&→&(9.57)&→&10\\
   =&→&(8.7)&→&9\\
   =&→&(7.83)&→&8\\
   =&→&(6.96)&→&7\\
   =&→&(6.09)&→&6\\
   =&→&(5.22)&→&5\\
   =&→&(4.35)&→&4\\
   =&→&(3.48)&→&3\\
   =&→&(2.61)&→&3\\
\dots
\end{eqnarray*}

このように、11から4までの整数は、0.87倍して小数第一位をを四捨五入すると1小さい整数になります。しかし

3×0.87=2.61

なので、3の0.87倍の小数第一位を四捨五入すると3のまま。何度イコールを押しても、3は変わらないのです。

なお動画では、画面に「GT」という表示が最初から出ているようにするために(数以外の表示が終始変わらないように)、一度計算をして10になったところからカウントダウンを始めています。


このように、電卓の諸機能をうまく使うと一見不可解な計算や動作を実現することができます。今回のカウントダウンの他にも、

11→7→5→3→2→2→2\dots

となる素数カウントダウンも工夫すると実現できるので、ぜひ考えてみてください。